中学受験本番。
「当日の朝、自宅から行くべきか」
「前日に学校近くへ泊まるべきか」
迷うご家庭は多いのではないでしょうか?
交通トラブルやラッシュも心配ですが、特に受験シーズンは降雪の影響も受けやすい時期。
当日スムーズに受験校にたどり着けるかどうか、親としては大変気になるところかと思います。
この記事では、中学受験での前泊のメリット・判断基準・ホテル選びのポイントを、我が家の経験も踏まえて保護者目線でわかりやすく解説します。

子供が本番で実力発揮できるよう、親としてしっかりサポートしたいですね!
受験当日を安心して迎えたいみなさんに役立つ情報をお伝えします。
ご興味のある方、ぜひ最後までご覧ください。
中学受験で前泊する?しない?迷ったときの判断基準


受験シーズンになると、受験当日の朝に「電車が止まった」「渋滞で間に合わない」など、交通トラブルのニュースを耳にします。
そんな不安を避けるため、“前泊”=試験前日に学校の近くに泊まるという選択をするご家庭が増えています。
前泊は単に便利というだけでなく、子どものコンディションを万全に整え、安心して試験本番に臨むための環境づくりにもつながります。
詳しく見ていきましょう。
受験当日に自宅から行くメリット・デメリット
受験日が近づき、いよいよ試験前日にもなると、親子ともに緊張感が一気に高まります。
自宅から直接行く場合、慣れた環境で過ごして受験日の朝を迎えられるという安心感があります。
いつもの空間、いつもの食事、いつものベッドで時間を過ごすことで、緊張しながらも落ち着いた気持ちで時間を過ごすことができるでしょう。
しかし、学校への移動時間が長いと、その分、天候や交通の影響を大きく受けやすくなります。
電車の遅延や何らかのトラブルに巻き込まれてしまった時に対応が難しくなり、入試に遅れてしまったり、場合によっては受験できなくなってしまう可能性もあります。
前泊のメリットとデメリットを整理
前泊の大きなメリットは移動リスクの軽減と体力の温存です。
学校から徒歩圏内のホテルに宿泊できれば、公共交通機関の影響を受けることはありませんし、ラッシュアワーの満員電車で体力を消耗することもありません。
学校に近いので、無理に早起きをする必要もなく、時間的余裕を持って試験に臨むことができます。
一方で、慣れない場所での宿泊がストレスになるお子さんもいます。
初めての環境で気分が高まってしまい、なかなか寝付けない…ということもあるかもしれません。
また場合によっては騒がしくて落ち着けない滞在になるかもしれず、これについてはある程度運任せになってしまいます。
どちらがより安心できるか、子どもの性格や受験校への距離を考慮して判断することが大切です。
うちも前泊した方がいい? 判断の目安と考え方
では、どんなときに前泊した方が良いのでしょうか。
具体的には、次のような条件に当てはまる場合には、前泊を検討してみる価値があります。
- 受験校までの所要時間が1時間以上かかる場合
- 2路線以上の乗り継ぎが必要な場合
- 第一志望校や上位志望校を受験する場合
受験当日に「電車の遅延」や「移動の疲れ」で実力を出し切れないのは、できれば避けたいところです。
学校までの距離が長いほど、公共交通機関の影響を受けやすく、時間の読みづらさも増してしまいます。
また、複数路線を乗り継ぐ場合は、その分トラブルのリスクも高まります。
子どもが試験に集中できるようにするためにも、前泊で環境を整えることは合理的な選択といえるでしょう。
ただし、前泊には費用もかかります。
すべての受験校で利用するのは経済的に厳しい部分もあるので、志望順位が高い学校に絞って前泊するのが現実的かもしれません。
「ここは絶対に受かりたい」という学校ほど、安心と余裕を優先して準備しておきたいですね。
前泊した方が良い3つの理由
理由①:電車遅延・運休など交通トラブルを避けられる
冬の受験シーズンは雪や強風などで交通が特に乱れやすい時期。
前泊しておけば、朝の電車遅延や運休といったリスクを気にせず、安心して試験会場に向かえます。
理由②:朝のラッシュで疲れずにすむ(試験直前のストレス軽減)
首都圏の朝の通勤ラッシュは非常に混雑します。
満員電車に揺られて体力を消耗してしまうと、試験開始時に集中力を欠いてしまうことも。
前泊して徒歩圏内から向かえば、ゆとりのある朝を過ごせます。
理由③:体調不良時のリスクヘッジになる
この文脈でクローズアップされる機会はあまりないかもしれませんが、多少体調が悪くても「近いからなんとか行ける」と判断できる可能性があるのは、大きな安心材料になります。
実はうちの子は第一志望校の受験日当日に体調を崩してしまいました。
満員電車に乗って学校まで行くことは難しい状況でしたが、幸いにも徒歩圏内のホテルに前泊していたため、学校まで自力で行き無事受験することができました。



保健室受験になりましたが、受験できたのは学校の徒歩圏内に前泊していたおかげです!
調子が悪いのに満員電車で長時間揺られ、乗り換えもある…という状況は大変ですが、学校まで歩ける距離であれば、何とかたどり着けることもあります。
そしてこの違いが、「受験できるかできないか」に直結することも。
特に第一志望の学校を受けるときは、しっかり考慮しておきたい重要なポイントです。
前泊するならここに着目!中学受験時のホテル選びのコツ


せっかく前泊するなら、泊まる場所にもこだわりたいところ。
宿泊先の選び方で、試験当日のコンディションは大きく変わります。
中学受験の前泊は、ただ宿泊先を確保するだけでなく、移動の負担・部屋の環境・体調管理まで考えたホテル選びが大切です。
立地やアクセスの良さ、夜の静けさなど、ほんの少しの違いが子どもの集中力や安心感につながります。
親としても「ここなら大丈夫」と思える環境を整えておくことで、心にも余裕が生まれますよね。
ここでは、前泊をする際に知っておきたいホテル選びのポイントを具体的に紹介します。
できるだけ学校の徒歩圏内(交通機関を使わない距離)
最優先は立地です。受験校まで徒歩で行けるホテルを選びましょう。
これだけで、公共交通機関にかかわる遅延・運休・混雑・乗り換えミスなどのリスクから完全に解放されます。
また、朝の移動が短いほど余裕をもって出発でき、親子ともに気持ちにゆとりが生まれます。
さらに、天候の影響を受けにくいのも徒歩圏内の大きなメリット。雪の日でも慌てず行動できます。
体力を温存できることで試験中の集中力も高まるので、合格への強力なサポートになるでしょう。
タクシーですぐ行けるエリアもあり
徒歩圏内にホテルがない場合には、タクシーで10分以内を目安に宿泊施設を探しましょう。
この距離であれば、腹痛などの軽い不調があっても無理なく対応できます。
また、交通トラブルや雨天時にも安心して移動できるのがタクシー利用の大きなメリットです。
当日朝にタクシーがつかまらないということがないよう、前日までに配車アプリやホテルフロントで予約を入れておくのがおすすめです。
念のため、複数のタクシー会社の連絡先をメモしておくとさらに安心ですね。
静かで落ち着いた環境も重視して
受験前夜は、静かで落ち着いた空間が大切です。
歓楽街や繁華街にある宿泊施設は、騒音で眠りが浅くなるリスクがあるため、できるだけ避けましょう。
部屋の防音性や窓の向き(道路側かどうか)も事前に口コミなどで確認し、必要があれば宿泊施設に事前に要望を出しておきます。
また、加湿器や空気清浄機を宿泊施設にお願いしておくと滞在がより快適になります。
乾燥を防ぎ、体調管理にもつながるので予約時に忘れずに頼んでおきましょう。
できるだけ早く予約を!
中学受験の前泊は、できるだけ早めにホテルを予約することが鉄則です。
インバウンドの影響もあり、特に都市部のホテルは早めに予約が埋まりがちです。
1月後半〜2月上旬の受験シーズンは、人気エリアの宿泊施設がすぐ満室になってしまうことも。
早めに動いておけば、学校まで徒歩圏内・静かな環境・朝食付きプランなど、条件の良いホテルを選ぶことができます。
直前になると料金が上がったり、希望の部屋タイプが取れなくなるケースも多いです。
予約の際には直前までキャンセル無料のプランを選んでおくと安心です。
体調や受験スケジュールの変更にも柔軟に対応できます。
「まだ先だから大丈夫」と思わず、受験日が決まったらすぐ予約しておくのが、当日を安心して迎えるための第一歩です。
予約には楽天トラベルやじゃらん、Yahoo!トラベルなどの宿泊予約サイトが便利です。
駅名や食事の有無など、さまざまな条件でホテル検索&予約ができます。
口コミも豊富なので、前泊施設選びの参考にもなります。
宿泊前にチェックしておきたいこと・準備のポイント


せっかく前泊するなら、安心して過ごせる環境を整えておきたいところです。
食事の手配や周辺のお店を確認しておくだけでも、当日の慌ただしさをぐっと減らせます。
ここでは、前泊する前に確認しておくと安心なポイントをまとめました。
食事:夕食・朝食は外食?テイクアウト?それともホテルで?
受験前日の夕食と当日の朝食は、あらかじめどこで食べるかを決めておくのがおすすめです。
外食を選ぶ場合は、滞在先から徒歩圏内のお店を事前にリサーチしておくと安心です。
混雑しにくい時間帯を狙って食事を済ませれば、その後も落ち着いて過ごせます。
手間や混雑を避けたい場合は、ホテル内のレストランやルームサービスも有力な選択肢です。
受験シーズンは感染症が流行する季節なので、テイクアウトやコンビニで食事を調達するのも体調管理の観点から良いでしょう。
特に朝食は、子どもが普段食べ慣れているメニューを用意できると、当日のコンディションが安定します。
ホテルのビュッフェを利用する場合には、親の方で子どもの食事を取りに行くなどして、お子さんが食べすぎないよう十分注意しましょう。
利用予定のお店の定休日や営業時間は、あらかじめチェックしておきましょう。
当日閉まっていると焦ってしまうので、無用なトラブルを避けるためにも確認しておくと安心です。
近隣調査:周辺のコンビニ・薬局の位置確認
いざというときのために、宿泊施設付近のコンビニや薬局の場所を調べておくと安心です。
万一の体調不良や忘れ物にもすぐ対応でき、夜遅くに必要なものを買い足すこともできます。
何かあった時には、意外と頭が真っ白になるもの。
事前にGoogleマップなどで場所や営業時間を確認し、ルートを把握しておきましょう。
小さな準備でも、「すぐ動ける安心感」を確保しておくことが、試験前夜の落ち着きにつながります。
当日に面接がある場合の注意点
面接では「今日はどうやって来ましたか?」と聞かれることがあります。
前泊して受験する場合、「ホテルから来ました」とだけ答えると、やや説明不足に聞こえることも。
例えば、
- 「昨日◯◯ホテルに泊まりました。今朝は徒歩で来ました」
- 「昨日は◯◯ホテルに宿泊しましたので今朝は歩いてきましたが、学園祭を見学した際には○○線を利用して電車で来ました」
など、落ち着いて答えられるように、親子で事前にシミュレーションしておくと安心です。
前泊は万全の準備の一環です。
自信を持って、前向きに伝えられるようにしておきましょう。
中学受験の前泊、チェックイン後にやるべきことリスト


ホテルに着いたら、まずは「ほっとひと息」。
でも、試験当日を安心して迎えるためには、もう少しだけやっておきたい準備があります。
前日の過ごし方をちょっと工夫するだけで、当日の朝の慌ただしさや不安をぐっと減らせます。
ここでは、チェックイン後に済ませておきたいことを紹介します。
学校までの行き方・所要時間を実際に確認
徒歩圏内のホテルに前泊する場合は、学校までのルートと所要時間を実際に歩いて確認しておきましょう。
地図やアプリだけでなく、実際に歩くことで道順や信号、横断歩道の位置も把握できます。
所要時間がわかると、当日の余裕ある出発時間も決めやすくなります。
坂道や階段などの体力を使う道のりも、一度体感しておくと当日の心構えが違ってきます。
時間に余裕があれば、子どもと散歩がてら一緒に歩いてみるのがおすすめです。
当日の持ち物は前夜のうちに準備
前泊した夜には、受験当日の持ち物をすべて揃えて準備しておきましょう。
鉛筆、消しゴム、受験票、上履き、時計など、忘れ物がないかリストを作って確認します。
親子で一緒にチェックすることで、子どもも「これで大丈夫」と安心して眠れます。
当日着る予定の洋服や靴、カバン、マスクも前夜に出しておくことで、朝の慌ただしさを減らすことができます。
子どもを安心させる声かけ・過ごし方を意識する
前泊中は、子どもが落ち着いて眠れるよう、優しく声をかけながら過ごすことが大切です。
「これまでよく頑張ったね」「明日は大丈夫だよ」といった前向きな言葉で、子どもの緊張や不安を和らげましょう。
テレビやスマホで刺激を与えすぎず、静かで落ち着いた時間を一緒に過ごすこともポイントです。
就寝前の軽い会話や読書タイムで、リラックスした環境を整えてあげると、自然と心も落ち着きます。
親が慌てず落ち着いた様子を見せることで、子どもも安心して受験前夜を過ごすことができます。
本当は自分も緊張して落ち着かないかもしれませんが、できるだけ穏やかな雰囲気を作りだすよう心がけてください。
騒音が気になるときの対処方法
宿泊先で周囲の騒音が気になる場合には、我慢せずにすぐ対処することがとても大切です。
特に受験の前日は、少しの音でも子どもの睡眠や心の落ち着きに影響する可能性があります。
まずは、ホテルのフロントに状況を説明しましょう。
「受験前で子どもが安心して眠れる環境が必要」ということを伝えると、優先的に何らかの対応してくれることが多いでしょう。
空室がある場合には、より静かな部屋への変更をお願いするのが最も確実な対応です。
満室で部屋の移動が難しい場合、他のお客様が原因であればフロント経由で注意してもらうことで静かになる可能性もあります。
ホテルの構造や立地が原因の場合には、布団や枕で音を遮る工夫や、静かな音楽をかけるなどの対策が有効かもしれません。
受験前夜は、子どもが安心して眠れる環境づくりが最優先であることを忘れずに行動しましょう。
受験日前夜の入浴・睡眠
試験前夜は、早めの入浴と十分な睡眠が基本です。
お風呂でしっかり体を温めることで、緊張を和らげ、血行が良くなり眠りにつきやすくなります。
シャワーだけで済ませるよりも、湯船にゆっくり浸かるのがおすすめです。
また、入浴後はテレビやスマートフォンの使用を控え、脳を興奮させないようにしましょう。
ブルーライトは入眠を妨げるため、就寝の1時間前には画面を見せないようにするのが効果的です。
前泊すると環境が変わるため、子どもが落ち着かないこともあります。
自宅のパジャマを持っていくと、「いつも通り」が体感でき、安心して眠りやすくなるかもしれません。
翌朝すっきり起きるためには、普段と同じ就寝・起床時間のルーティンを守ることが大切です。
試験当日の朝にベストなコンディションで臨めるよう、眠る準備をしっかりととのえることが前泊には重要です。
まとめ: 前泊は安心と集中力をもたらす受験準備の一つ
中学受験の前泊は、単なる「宿泊」ではなく安心のための保険です。
交通トラブルを回避し、朝の余裕を確保し、子どもが最高の状態で試験に臨めるようにするための準備。
環境づくりに少し手間をかけるだけで、身体にも心にも大きなゆとりが生まれます。
何よりも大切なのは、子どもが落ち着いて過ごせる環境を整えることです。
前泊は、そのための有効な手段として、合格を後押しする賢明な選択といえるでしょう。
以上、中学受験での前泊のメリット・判断基準・ホテル選びのポイントなど、まとめて解説させていただきました。
みなさんの参考になるようでしたら幸いです。



