中学受験と英検の両立を検討中のみなさん、こんにちは!
小学生の子どもを2年間で英検3級→準1級まで一発合格に導いた、子どもの英検応援ママのれるねです。
この記事では、中学受験を見据えたお子さんの英検学習について、さまざまな角度からアドバイスをお届けします。

受験と英検の勉強の両立、大変そうだけど大丈夫かな?
英検のためには英語塾に通わせるべきか、それとも自宅学習の独学で対応できるのか。
子どもが英検の勉強を開始するのにベストな時期、入試前に英検学習を中断する時期の目安についても詳しく解説していきます。
中学受験と英検との両立を考える際に役立つ情報を紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
中学受験と英検の学習を両立する目的
中学受験の勉強をしながら英検の取得も目指す場合、その目的はさまざまでしょう。
目的が違えば対策もまた違ってきます。
まずはどのような目的があるのか、簡単にみていきましょう。
英検による優遇制度を中学受験で利用したい
受験をする学校によっては、英検の結果に応じて優遇を受けられる場合があります。
うまく利用できれば合格の可能性がぐんと上がりますので、とてもおすすめな制度です。
優遇の条件は学校により異なりますが、一般的には級が上がれば上がるほど優遇内容も良くなっていくことがほとんどです。
より良い優遇を得るために英検の上位級を目指していく過程で、国語や算数など他の受験科目の勉強との両立が必要となります。


中学受験の英語入試のために英語力を強化したい
最近では英語を入試科目として採用する学校が増えてきています。
英語で受験する場合には、当然のことながら英語力の強化が必須。
しかし、一般的な中学受験専門塾では英語の入試対策はしてくれませんし、小学生向け中学受験英語の教材もほとんどありません。
このようなときに、子どもの英語入試対策として活用できるのが英検です。
英検は
- リーディング
- リスニング
- ライティング
- スピーキング
の4技能をバランスよく磨くことができます。
英検の勉強を通して英語力をレベルアップしていくことが、英語の入試対策につながるというわけです。
英語だけで受験ができる学校もありますが、多くは国語や算数などと組み合わせての受験になります。
この際には、やはり英検と他教科の勉強を両立することになります。
英語力の継続的な向上のために英検を利用したい
中学受験には直接関係ないけれども、英語力をアップさせるために英検の勉強を続ける場合もあります。
英検の勉強をすることで英語の基礎が培われ、総合的な英語力を強化することができます。
中学での英語の授業がスムーズに進められるように、あるいは将来的にグローバルに活躍することまで視野に入れて、中学受験の期間中も引き続き英検の勉強をさせたいというご家庭もあるでしょう。
英語力は一朝一夕で鍛えられるものではありません。
英語力の継続的な向上を期待して、中学受験の勉強中も英検の勉強を両立していくケースです。
中学受験と英検の学習を両立するための戦略1【塾か自宅学習か】
子どもの1日の時間は限られています。
そのなかで中学受験と英検の勉強を両立させるためには、時間と他教科とのバランスについて、効率的で計画的な管理が必要となってきます。
英検の勉強をするには、英語塾に行って勉強する場合と自宅にて独学で学習する場合があります。
それぞれのメリットとデメリットについて考えてみましょう。
英語塾に通うメリット
英検のために英語塾に通うことには、いくつかのメリットがあります。
まず、塾では専門の講師から直接指導を受けられるため、英検に必要な知識を効率よく身につけることができます。
子どもの弱点に対して的確な指導を受けられるので、無駄なく効果的な学習ができます。
また塾では他の生徒との競争により、モチベーションが維持しやすいのが特徴です。
友達と一緒に学べるので塾に行くこと自体が楽しく、結果的に英検の勉強も続けられるという面もあるでしょう。
塾が学習計画を立て教材を準備してくれるので、親にはその手間がかからないのも魅力です。
英語塾に通うデメリット
英検のために英語塾に通うデメリットとしては、時間や費用がかかることが挙げられます。
塾が遠い場合には移動に時間がかかり、子どもの勉強時間が削られてしまいます。
付き添う親にとっても送迎の手間が負担になります。
塾代は毎月の固定費用になりますので、自宅学習用に教材を揃えるよりも高額になりがちです。
また受験塾とのスケジュール調整が必須で、授業時間が重ならないよう配慮する必要があります。
せっかく塾に行っているのに友達と遊んでしまったり、講師との相性やクラスの雰囲気が合わない時には学習意欲が低下してしまったりする可能性もあります。
塾なし自宅学習のメリット
中学受験との両立を考えた場合、塾なしの自宅学習だと時間が自由になるのが大きなメリットです。
他の受験科目の勉強との調整がしやすくなりますし、受験塾の授業とのスケジュール調整も必要ありません。
英語塾に行かなくても英検の勉強ができるので、スキマ時間を使った効率的な学習が可能になります。
移動に時間をかける必要がなく、その分長く勉強することができるのもポイントです。
送迎の手間や塾の費用がかからないのも親的にはメリットです。
また自分のペースで学習を進められるため、弱点にフォーカスした合理的な対策ができます。
オンライン教材やアプリを活用することで、英語学習が楽しく行える点も子どもにとっては良いでしょう。
毎日の学習習慣が身につくのも利点の一つです。
塾なし自宅学習のデメリット
独学での学習は自己管理や時間管理が求められるため、子どもの自主性が試されます。
わからないところがあった時には、それをすぐに解消できる環境ではないため、後でフォローをしないと理解にムラが生じる可能性があります。
勉強法が自己流に陥りがちで、効果的な学習が行えていない場合もあります。
親はリサーチして教材を選ぶ手間がありますし、学習計画もたてなければなりません。
講師や他の生徒と直接交流する機会がないため、子どもによってはモチベーションの維持が難しくなるかもしれません。
中学受験と英検の両立には自宅学習がおすすめ
中学受験と英検の両立には、自宅学習がおすすめです。
中学受験は時間との戦いでもあります。
国算理社の4教科での受験を考えている場合、それに英検の勉強を加えると5教科の勉強をこなさなければならなくなります。
各教科の予習と復習に加えての英語の勉強ですから、いくら時間があっても足りません。
自宅での独学であれば英語塾へ行く手間なく、自宅でスキマ時間を利用して効率的に英検の学習を進めることができます。
格段に柔軟な時間管理ができますので、中学受験の勉強に忙しい子でも英検との両立がしやすくなるでしょう。



自宅学習で時間が有効に使えるようになり、全体的な学習効率がアップするのです!
また学習教材については、独学でも最短距離で合格できるように工夫された優れた教材がいくつもあります。
ライティングやスピーキングの練習についても、今やオンラインでできる時代です。


ゲーム感覚で学べるアプリを用いることで、子どもは楽しく学ぶことができますので、他の教科の勉強に疲れた時の気分転換や息抜きとなる効果もあります。
中学受験と英語学習を両立するための戦略2【英語学習の中断】
中学受験の勉強が忙しくなってくると、英検の勉強との両立が厳しくなり、英語の学習を継続するか中断するかの判断を迫られることがあります。
また入試が迫る6年生以降は、いったん英検から離れて受験に専念する必要が出てくることが多いです。
英検による優遇措置を受けたい場合には、目標にしている級と現実の間で焦りを感じることもあるでしょう。
難しい選択ですが、一緒に考えていきましょう。
中学受験のために英検の勉強を中断すべきか
中学受験での優遇措置を目的に英検の勉強をしている場合、受験と英検の勉強の両立により時間的余裕がなくなったり精神的に厳しくなったりした時には、無理をせずに英語の学習を中断することもひとつの戦略です。
英検で受けられる優遇措置は、受験を有利に進めるためのあくまでも補助的な存在です。
入試の科目ごとに合格最低点を設定している学校もあります。
まずは入試に必須な教科の勉強に集中して、不得意科目をしっかり克服していくことが大切です。
中学受験には関係なく英語力向上のために英検の勉強を続けている場合にも、やはり英語の学習は中断して受験勉強に専念した方が良いでしょう。
ここまで英検の勉強を続けてきたことは、中学に進学してからの英語の授業で必ず役に立ちます。
受験に専念して志望校に合格することを優先させるのがおすすめです。
どちらの場合も、余裕が再びできた時にはもちろん英検の勉強を再開してOK。
子どもの状況に応じて臨機応変に対応することが大切です。
英語が入試科目に入っている場合には、英検の勉強を続けていくことが入試対策になります。
他の科目の勉強と同様に、英検の勉強を頑張って継続していきましょう。
入試前に英検の勉強を中断する時期の目安
従来型の英検は年3回、
- 第1回(一次試験は春、二次試験は夏休み前)
- 第2回(一次試験は秋、二次試験は冬休み前)
- 第3回(一次試験は冬、二次試験は春休み前)
に実施されています。
受験塾の先生によると、優遇目的での英検に関しては、5年生の第3回までに目標級を取得しておくのが理想、最終ラインは6年生の第1回とのこと。
これはうちの子や周りの子ども達を見ていた私の実感とも合致しています。
5年生の終わり頃から、受験生は想像以上に忙しくなります。
受験塾への通塾の回数や毎日の勉強量が増えますし、模試についても月1回程度は定期的に受けていくことになります。
それに伴い、英検の勉強を含め、他の習い事に時間を割くことが非常に難しくなっていきます。
小学生にとっての英検は、上位級になればなるほど、合格に必要な勉強に費やす時間も労力もひときわ大きくなります。
というのも、準2級プラス以上の級からは社会問題や時事問題に関連した問題が出題されるからです。
学校では習っていないテーマを多く含みますので、小学生の子が受験をする場合には、自分でその知識を補完する必要があるのです。
一般的な受験塾の年度でいうと、5年生の2月には受験本番に向けた最終年度が始まります。
それまでは受験と英検の勉強を両立するにしても、5年生のうちには目標の級を取得して英検からはいつでも離れられるよう、計画的に準備を進めていくのがおすすめです。
もちろん、入試科目が英語だけの場合や、その他個別の状況によっては、6年生の第2回まで英検の勉強を両立させて、より上の級の合格を狙った方が良い場合もあります。
こちらの情報は一つの目安として、参考にしていただければ幸いです。
中学受験で忙しくなっても英会話は継続しやすい
とても忙しい受験生ですが、英語の学習で比較的続けやすいのがオンライン英会話です。
英会話のレッスンは宿題がない場合がほとんどですし、オンラインでしたら自宅でできるので移動の時間も必要ありません。
受験勉強を少し離れて空いた時間に英語を話すことはリフレッシュにもなります。
受験期間中も英語の学習を続けたい場合には、オンライン英会話をぜひご検討ください。
中学受験と英語学習を両立するための戦略3【英検の勉強を開始する時期】
ここまで中断する時期について解説しましたが、それでは英検の勉強を始めるのにベストなタイミングはいつなのでしょうか。
日本英語検定協会が発表した資料をもとに、検討してみたいと思います。
英検の勉強を早期に開始する重要性
結論から言うと、5年生の第3回(一次試験は冬、二次試験は春休み前)までに目標の英検級を取得しようとした場合には、できれば小学校低学年、遅くとも小学校3年生くらいには英検の勉強を始めるのがおすすめです。
日本英語検定協会が2023年に発表した文書(https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2023/pdf/20230929_info_newgrade.pdf)1によると、英検5級から準2級合格までは各級およそ1年間、準2級から2級までは約2年間かかる人が多いそうです。
この事実から単純計算すると、例えば英検2級の取得を目標に据えた場合には、5級合格後に実に5年もの年月がかかることになります。
そうなると、5年生の春休み前に英検2級まで合格するためには、5級合格までの準備期間も考えると、小学校1年生の時には英検の勉強を開始していなければならなくなります。



小学校入学と同時に英検の勉強を始められれば良いのだけど、現実的にはそんなに早くから英検に意識を向けるのは難しいわけで…
できるだけ早い時期に英検の勉強を開始するのはもちろん大切なことです。
しかし同時に、効率的な勉強をしていかに合格までの期間を短縮できるのかが鍵になってくるのです。
英検に合格する期間はどれくらい短縮できるのか
先ほどの日本英語検定協会による資料2には、英検5級から準2級・2級・1級までの全級合格者が各級を合格するのに要した年月の平均値を示したグラフが掲載されています。
この中で最も効率的に英検級を取得している1級合格者の表をみると、英検5級を取得してから2級に合格するまでの平均値は33.4ヶ月、およそ2年8ヶ月という計算になります。
つまり、小学校3年生頃に英検の勉強を開始し、効果的な学習をすすめていけば、5年生で2級を取得することは不可能ではないのだと言えます。
英検の勉強を始めるのは小学校低学年からがおすすめ
小学校低学年といえば、中学受験の勉強はまだ始めていない子どもがほとんどです。
バレエやサッカーなど他の習い事に忙しい子もいるかもしれませんが、受験勉強が本格化する時期に比べれば、英検の勉強に時間を割くことは難しくないはずです。
またこのくらいの年齢であれば、遊びの一環として、自然な形で楽しみながら英語を習得していくこともできます。
ゲーム感覚で英語の勉強ができるアプリやサイトもいろいろありますので、楽しく英語の勉強をすることが英検の合格へとつながっていきます。
この時期に英語の基礎をしっかりと身につけることが、5年生までに英検2級などの上位級を取得する近道になるのだと言えます。
以上、中学受験と英検の両立に役立つ3つの戦略の紹介でした。
みなさんの参考になりましたら幸いです。
- 英検(実用英語技能検定)|公益財団法人 日本英語検定協会, 英検に新設級(準 2 級と 2 級の間)導入のお知らせ, https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2023/pdf/20230929_info_newgrade.pdf , 2025年5月25日参照 ↩︎
- 同上 ↩︎