中学受験での英語入試を検討中のみなさん、こんにちは!
小学生の子どもを2年間で英検3級→準1級まで一発合格に導いた、子どもの英検受験応援ママのれるねです。
「中学受験で英語入試を利用したいのだけど、どうしたらいい…?」
という相談を受けることがしばしばあります。
一般的な中学受験塾では英語入試の対策はしてくれませんし、中学受験用の英語教材も本屋さんにはありません。
ましてや、英語の面接!
日本語の面接だけでも準備が大変なのに、しかも英語です。
今回は2回に分けて英語面接についての記事をお届けしています。
英語面接①準備編では、英語面接に関する情報の調べ方や面接に必要なスピーキング力を養うための方策を紹介しました。

でも受験する学校ごとの対策は具体的にどうしたらいいんだろう?
ということで、この記事では学校別の対策について詳しく解説していきます。
- 中学受験の英語面接で受験校ごとの具体的な対策方法が知りたい人
- 中学受験の英語面接に向けた模擬面接のやり方を知りたい人
に役立つ情報をお届けします!
面接に必要なスピーキング力の強化には地道な努力が必要でした。
しかしここからの面接対策は戦略です。
面接は準備と練習が全てです。
筆記試験の勉強もある受験生は大変な時期だとは思いますが、計画的に備えをして、当日は自信を持って英語面接に臨めるようにしましょう。
この記事では各学校の英語面接情報の集め方から英語面接の練習法まで解説していきます。
一般入試・帰国生入試どちらの英語面接にも役立つ情報をお届けしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
この記事は英語入試の英語面接にフォーカスした内容になっています。
英語入試での筆記試験対策についての記事はこちらになりますので、ぜひ合わせてご覧ください。


中学受験の学校別英語面接対策
中学受験の英語面接において、スピーキング力を鍛えるのと同じくらい重要なのが学校別の英語面接対策です。
面接本番に向けた受験校別の準備を始める時期、面接の想定質問や子どもの回答の作り方、服装や面接マナーなどについても検討していきます。
面接の受験校別対策を開始する時期
中学受験の英語面接に向けた準備は、計画的に進めることが大切です。
面接本番に向けて想定質問や回答を考え、子どもはそれをある程度覚えて面接に臨むのですが、あまりにも早く準備してしまうと、せっかく覚えたことを忘れてしまいます。
かといって、受験間際になると筆記試験の追い込みとも重なるので、英語面接のために時間を割くのが難しくなります。
一般の中学受験塾では12月くらいまでに入試面接(日本語)の模擬練習をやることが多いようです。
そこから考えると、11月の帰国性入試なら9月、2月初旬の一般入試の場合には12月初旬、つまり入試の二ヶ月くらい前には面接の準備に取り掛かかれると良いのかな思います。
まずは面接用の想定問答集を子どもと一緒に作成してから面接の練習に入ります。
2月入試なら12月中旬には資料を完成させて練習を始めるくらいのペースになります。
英語力に不安がある場合には十分な練習が必要になるので、もう少し早くても良いかもしれません。
中学受験は重要なイベントですので、準備は余裕を持ってすすめられるようにしておきましょう。
受験校の英語面接の質問傾向を探ろう
英語入試の面接のクオリティを上げるために、受験校の質問傾向については念入りに調べておくのがおすすめです。
面接の質問内容については、
- どの学校の面接でも聞かれる一般的な質問
- 学校独自の特殊な質問
があります。
どちらの質問についても対策が必要です。
詳しく見ていきましょう!
英語面接における一般的な質問への対策
基本的な質問については、日本語の一般的な面接で聞かれる内容と同じになります。
例えば、
- 自己紹介
- 志望動機
はどこの学校でも頻出です。
- 筆記試験の感想
- 中学入学後の目標
- 学校までの経路や時間
- 将来の夢
- 小学校生活
- 長所・短所
- 趣味
- 興味のあるニュース
- 好きな本
- 併願校について
などもよく聞かれる質問です。
インターネットで「中学受験・面接」などのワードで検索すると、質問をまとめたサイトがたくさん出てきますので、ぜひチェックしてみてください。
日本語面接の情報がほとんどですが、参考にして英訳して使います。
帰国性入試の場合には、上記に加えて
- 滞在国での生活
- 滞在国と日本の違い
などもよく聞かれるようです。
答えられるように準備しておきましょう。
英語面接における特殊な質問への対策
多くの学校は一般的な質問がメインになりますが、なかにはこちらの想定を超えた質問をする学校もあります。
学校独自の質問については、あらゆる手段を使って事前に情報を集めましょう。
といっても、調べる方法はそれほど多くはありません。我が家の場合は
- インターネット検索
- 中学受験塾の先生
から情報を集めました。
インターネットについては、「志望校名・英語入試・面接」などのワードで検索しました。
オンラインの英語入試塾や大手塾の帰国子女向けコースのページには学校別の体験談が載っていてかなり参考になりました。
お子さんの中学受験塾の先生に相談してみるのもおすすめです。
同じ学校を受験した先輩がいる場合には、紹介してもらえる可能性があります。
残念ながらうちの子の塾には同じ学校を英語受験した先輩はいませんでしたが、別の学校の英語面接経験者を紹介してもらい、英語面接の準備方法やコツなど有益なお話を聞くことができました。
子どもが中学入学後には、逆に先輩の立場で協力させていただいたこともあります。
面接の内容や面接官の人数など細かく伝えたようなので、後輩の受験生には参考になったと思います。
追加質問(子どもの答えにさらに質問を重ねること)があるか、学校独自の特殊な質問があるかといった情報は特に気にしてチェックしてください。
追加質問がある場合には、臨機応変に対応できる英会話力が求められてきます。
一歩突っ込んだ質問にも答えられるような練習が必要になります。
また社会問題等についての特殊な質問が毎年あるような学校については、そちらの対策も必要になるでしょう。
学校によっては願書と一緒に提出する書類や面接前に行われるアンケートから質問される場合があるかもしれません。
そうした情報が事前に得られると対策ができるので強みになります。
中学受験英語面接対策の6ステップ
学校の質問傾向がわかったら、次は想定質問と子どもなりの回答の作成に取り掛かります。
この「面接問答集」をもとに面接の練習を行いますので、気合を入れて作っていきましょう!
受験校の傾向がわからない場合でも、とりあえず面接でよく聞かれる質問とそれに対する回答は考えてみましょう。
中学受験の英語面接用の回答を作る際には、子どもの言葉に耳を傾けて作成することが大切です。
インターネットを検索すると標準的な模範回答が出てきますが、それは参考程度にとどめ、子どもが自分の言葉で自分なりの回答を作れるようにサポートしましょう。
子ども自身の考えや気持ちを回答に盛り込むことで、面接官に子どもの個性を伝えることができます。
また子ども自身も自分の言葉なので覚えやすくなります。
英語面接の練習の全体的な流れは、
- 想定質問リストを作る
- 質問に対する回答を子どもと一緒に作る
- 質問と回答を英訳する
- 回答の英訳の語彙・文法チェック
- 子どもが英文回答を覚える
- 模擬面接をする
の6ステップとなります。
順番に見ていきましょう。
まずは、①想定質問リスト(日本語でOK。もちろんいきなり英文でも可)を親がリサーチして作ります。
インターネットで検索した情報をもとに、よく聞かれる質問、学校特有の質問両方について作ります。
その後で②子どもと一緒にそれに対する回答を日本語(もちろん英語でもOKです)で考えてみましょう。
子どもの経験や考えを引き合いに出すことで、オリジナリティの高い回答ができますし、子どもも覚えやすくなります。
この工程は実はとても大切で、質問に対する子どもなりの答えのイメージを作ることができます。
いきなり聞かれても答えられないことって多いですよね。
例えば、「自分の長所と短所は?」と聞かれても、少し考えないとうまくは答えられないと思います。
でも以前に一度でも考えたことのある事柄なら、ずいぶん答えやすくなります。
その質問について一度でも考えたことがあるかどうか、という点で、この工程が有ると無いのとでは雲泥の差があるのです!
加えて、自分で考えた内容であれば比較的覚えやすいというメリットもあります。
③質問と回答を英訳します(①②の時点で英文で作成している場合には、この工程は必要ありません)。
子ども本人に翻訳させた方が覚えやすいとは思いますが、時間がない場合には親が手助けしてあげても良いでしょう。
英文回答については、英語の文法や単語に注意を払いながら、自然な言い回しになるよう工夫しましょう。
その後で④回答の英文の文法や語彙がおかしくないか一通りチェックします。
ネイティブチェックが受けられれば一番良いですが、ツテがないとなかなか難しいと思います。
英作文をチェックしてくれるUguis AIなどの力を借りるのがおすすめです。
これで面接問答集の完成です。
その後、面接問答集の⑤英語の回答を子どもが覚える、という流れになります。
お子さんの思いや意見を大切にし、自信を持って自分を表現できるように、親はサポートしていきましょう。
英文回答を覚える際の注意
英文の回答が完成したら、子どもに頑張って覚えてもらいましょう。
といっても、ここで注意したいのは、子どもは回答を一字一句正確に覚える必要はないということです。
回答の核になるアイデアとそれを表現する語彙や言い回しを習得することを優先してください。
それと同時に、準備した英文回答は何度も繰り返して声に出して覚えるのも大切なことです。
口にすることで言葉に慣れ、自らに定着し、スムーズに英語で話せるようになります。
実際の面接では頭が真っ白になってしまうこともあります。
そうなっても大丈夫なように、自分の言葉になるまでとにかく何度も何度も繰り返し声に出して覚えていきましょう。
親からするとサポートの舵取りが難しいところではありますが、実践する中で感覚は掴めてくると思います。
中学受験英語面接マナーの確認
一般的な面接マナーを確認することも英語面接の準備の一つです。
面接会場での振る舞いについては、我が家はyoutubeの日本語の面接動画を参考にしました。
子どもと一緒に観て、リビングで何度か練習をしたのをよく覚えています。
日本の中学校の入試面接なので、日本式面接法を押さえておけば問題はないと思います!
面接では扉をノックして、開けて、丁寧に閉めて、お辞儀をして…とやらなければいけないことがたくさんあります。
親子で手順を確認し、実際に何度か練習しておきましょう。
中学受験英語面接の服装
面接の服装をどうするか、親としてはとても気になるところだと思います。
学校によって服装のコードは違いますし、ご家庭の考え方もさまざまでしょうが、迷ったらいわゆる「中学受験っぽいフォーマルな服装」にしておけば問題ないかなと個人的には思います。
マナー重視の伝統校で受験生みんながフォーマルなスタイルなのに一人だけカジュアルな普段着だとかなり浮きます。
一方、比較的自由な校風の学校でも、面接を伴う場合には受験生全員が普段着ということはありません。
清潔感のあるキレイめの服装をしている子が多いので、フォーマルな受験服でもそれほど浮きません。
受験直前は何かとバタバタするので、子どもの受験校ごとの服装選びに悩むくらいなら、いわゆる「受験服」に決めて早めに準備しておくのが親的には楽だと思います。



しかもフォーマルだと卒業式とも兼用できますよ!
ただ気をつけたいのは寒暖差です。
寒い時期の試験になりますが、室内は暖房が効いているかもしれません。
調節が効くタイプの服装が良いかと思います。
快適な体感温度で子どもが試験に集中できるようにしてあげたいですね。
中学受験の英語面接の模擬練習
実際の英語面接をイメージできるシミュレーションをたくさんしましょう!
緊張した場面でも自分の意見がしっかり言えるように、本番に近い形式で練習を重ねるのがおすすめです。
さまざまな形で模擬面接の機会を設定できるので、ぜひ参考にしてください。
自宅で家族と模擬面接
まず一番簡単にできるのは家族との模擬面接です。
自宅でリラックスした状態で練習することができます。
具体的には、先に作成した想定質問集を使って家族の誰かが面接官役になり、子どもに質問を行います。
子どもはそれに答える形になります。
答えは作成した回答と一字一句同じである必要はありません。
明らかな語彙の間違いや文法ミスは直してあげた方が良いですが、内容の大筋が合っていればOK。
リビングなどを面接会場に見立てて、扉を開けて入室するところから退室まで通して行うのがおすすめです。
この際のチェックポイントは
- お辞儀などの動作のスムーズさ
- 笑顔(明るい雰囲気)
- 面接官の目を見て話す
- 声の大きさ(ハキハキと)
- 姿勢(背筋を伸ばしてキレイな姿勢で座る)
- 手の位置(膝の上に軽く置く感じ)
などです。
家族から子どもにフィードバックをして、面接の完成度を上げていきましょう。
練習の様子を録画して、子どもと一緒に話し方や振る舞いを後で確認するのも良い方策です。
英語の発音や話す際のスピードに工夫が必要な部分についてもわかるのでおすすめです。
家族が相手だと子どもはどうしても甘えがちになります。
本番さながらの緊張感が出にくいのが自宅模擬面接のデメリットです。
知人・友人と模擬面接
自宅での面接練習がある程度進んだら、今度は家族以外の人に面接官をお願いしましょう。
家族とは異なる視点からのフィードバックが受け取れるので、参考になります。
親の知人に面接官をお願いしてもいいですし、受験生の子ども同士で質問し合うのも刺激になるかもしれません。
英語での質問が難しいようであれば、日本語でも十分面接の練習になります。
家族以外の人が試験官になるので子どもの緊張感が増し、実際の面接に近い精神状態で練習できます。
小学校で先生と模擬面接
小学校の担任の先生に模擬面接をお願いするのもおすすめです。
英語ではなかなか難しいですが、日本語であれば引き受けてもらえるかもしれません。
教育の現場にいる先生からのフィードバックは貴重で、思いもよらない視点から重要なアドバイスを受けることができる可能性があります。
また尊敬する先生からの励ましは子どものモチベーションアップにもつながります。
忙しい先生に時間を割いていただくことになるので気が引けるかもしれませんが、時間に余裕があるなら思い切ってお願いしてみてください。
学校の教室という実際の面接会場の雰囲気に近い環境で練習ができるのも大きなメリットです。
オンラインで模擬面接
オンラインでの模擬練習もおすすめです。
遠方に住んでいる人に模擬面接お願いすることができます。
お知り合いで海外在住の人がいるようなら、そういう方と連絡をとってみましょう。
その方が英語を話せるようなら、より本番に近い形での練習ができます。
オンライン英会話を習っているのであれば、フリートークの時間を利用して先生に模擬面接をお願いしてみましょう。
中学の英語面接の練習であることを伝えれば、なんらかの対応がしてもらえる可能性があります。
英語スピーカーと模擬面接
本番は英語での面接になるので、英語で模擬面接をすることはとても大切です。
ネイティブスピーカー、もしくは英語が堪能な人に面接官役をお願いしましょう。
先ほど紹介したオンライン英会話を利用するのも一つの手段です。
面接を想定した問答を英語で実践することで、本番に近い緊張感を持って面接の練習をすることができます。
言い回しや発音についてもアドバイスがもらえると、面接の質をいっそう向上させることができるでしょう。
英語での面接に慣れることで当日の緊張を少しでも和らげ、スピーキングの自信を高めるためにも、英語模擬面接の機会は必ず作ってあげてください。
プレ英語面接会があったら参加しよう
一部の学校では入試前にプレ英語面接会が実施されることがあります。
本番さながらの環境で練習が行える貴重な機会になるので、ぜひ参加しましょう。
実際に面接を担当する先生からアドバイスがいただけることもあるようです。
実施される場合には公式ホームページで告知があることが多いので、気にしてチェックするようにしてください。
我が家の失敗体験談
ここまで英語面接に役立つ情報をお届けしましたが、最後に我が家の失敗談を紹介します。
子どもの負担をもうちょっと少なくできたかも…と反省するところです。
失敗も教訓になるかもしれませんので、みなさんにシェアさせてください。
想定質問の数に注意
英語面接に向けた準備にあたり、想定質問をたくさん考えるのは良いことです。
でもあまりにも多すぎると子どもには負担になります。
私は質問を手当たり次第にリストに入れてしまい、最終的には想定質問が100問を超えてしまいました。
もちろん、英語の回答も100問超え。
そのため、受験直前で筆記試験の勉強も追い込みの時期だったのですが、思ったより多くの時間を英語面接の練習に割くことになってしまいました。
英語面接では自分の意見を英語で表現しなければならなりません。
その練習をするために、ただでさえ疲れている子どもの頭はフル稼働し続けねばならなくなります。
重要なのはたくさんの質問を用意することではなく、基本的な質問に対してしっかりと自分なりの考えをまとめ、それに必要な英語表現をを覚えておくことです。
多少質問のされ方が違ったとしても、覚えた事柄に結びつけて効率的に答えられるようにする練習をした方が良かったかも…と後で反省しました。
準備を始める時期に注意
うちは筆記試験の苦手科目の克服に集中していたこともあり、英語面接の準備を先延ばしにしてしまいました。
想定質問を作り始めたのが1ヶ月ほど前で、子どもと一緒に回答を作り、英文回答の準備ができたのが英語面接の約3週間前。
入試の1週間くらい前から英語が話せる知人や小学校の先生に模擬面接をお願いしていたので、子どもは実質的には2週間ほどで100問超えの英語の回答を覚えなければなりませんでした。
短期決戦だったからこそうまくいったとも言えるのかもしれませんが、当時の子どもにはかなりの負担になり大変そうでしたし、親もとても大変でした。
もう少し早めに準備を始めていれば良かったと今でも悔やむところです。
中学受験英語面接の学校別対策まとめ
中学受験における英語面接の準備では、事前の確認やスピーキング力を上げることが大切です。
そして、受験校別の対策をしっかりたてて面接に備えていくこともそれと同じくらい重要です。
受験日の二ヶ月前くらいを前を目安に面接の受験校別の準備を始めましょう。
子どもと作成した面接問答集を使って面接の模擬練習を繰り返し行うことで、当日に実力が発揮できるようになります。
一般的な面接マナーや服装の選びにも注意して、全体的な体制を整えていくことが合格へのカギとなります。
自信を持って面接に臨めるようにしっかりと準備を進めて、お子さんが面接で英語力をアピールできるようにサポートしていきましょう。
以上、中学受験英語入試徹底攻略!英語面接②学校別対策編でした。
みなさんの参考になりましたら幸いです。



