中学受験で英語入試を検討中のみなさん、こんにちは!
小学生の子どもを2年間で英検3級→準1級まで一発合格に導いた、子どもの英検受験応援ママのれるねです。
「中学受験で英語入試を利用したいのだけど、どうしたらいい?」
という相談を受けることがしばしばあります。
普通の中学受験塾では英語入試の対策はしてくれませんし、中学受験用の英語教材も本屋さんにはありません。

うちの子が中学受験で英語入試を受けると決めた時には、私も困ってしまいました…
この記事では
- 中学受験で英語入試を利用したいけど、どう準備していけばいいのかかわからない人
- 中学受験の英語入試のための勉強法が知りたい人
に役立つ情報をお届けします。
こちらの記事は英語入試の筆記試験にフォーカスした内容となっています。
英語入試の面接試験については近々別の記事を書く予定ですので、そちらをご覧ください。
中学受験の英語入試に向けた事前準備
まずは受験予定の志望校の入試情報をチェックして、英語入試の準備に必要な情報を集めていきます。
しっかりとした準備があれば、英語の勉強計画が立てやすくなります。
詳しく見ていきましょう。
志望校の入試科目の確認
中学受験で英語入試の利用を検討するにあたり、志望する学校が英語入試を実施しているかどうか確認することが始めのステップになります。
その後の英語の学習計画を考えると、できるだけ早い時期にチェックしておくのがおすすめです。
最近は中学受験でも英語入試を採用する学校が増えてきていますが、全ての学校が対応しているわけではありません。
学校の公式ホームページや募集要項で最新の入試情報を確認してみましょう。
あるいは、英語が得意なお子さんの場合には、英語入試を採用している学校から志望校を選ぶという方法もあります。
インターネットで検索すると英語入試を実施している学校の一覧を簡単に見つけることができます。
気になる学校があったら、実際に学校の公式ホームページで入試情報を確認してみてくださいね。
中学受験の英語入試で出題される英語のレベルを確認
志望校が決まったら、次はその学校の英語入試でどれくらいのレベルの問題が出題されるのかを確認します。
「英検⚪︎級程度」という形で難易度が表されるのが一般的です。
調べる方法はいろいろありますが、
- 学校の公式ホームページ
- 市販の学校別過去問題集
- インターネット検索
あたりをチェックするのが手間なく簡単です。
①の場合、学校によっては公式ホームページの入試情報に英語入試で求められるレベルが記載されていることがあります。
公式の情報なので、これ以上に確実なものはありません。
学校によっては過去問もホームページに掲載していることがあるのでチェックしてみてください。
②の市販の学校別の過去問題集では、実際に出題された英語の試験問題を数年分見ることができるので、そこから難易度を推測することができます。
ただ過去問題集に英語の入試問題を掲載していない学校もあるので、その場合には他の方法を試してみてください。
③のインターネット検索は、「志望校名・英語入試・難易度」などの検索ワードで調べることができます。
ヒットするのは入試英語塾のサイトだったり個人の体験記だったりしますが、さまざまな角度から分析されていて役に立つものが多いです。
情報の信頼度はサイトの運営主体によりかなり違いますので、参考にする際には気をつけてくださいね。
英検による受験資格・英検優遇があるかチェック
英語入試の難易度を調べるのと同時に、英語入試の受験資格や英検の優遇措置についても確認していきましょう。
調べ方は先ほどの試験の難易度の場合と同じになります。
学校によっては、英語入試を利用するための受験資格として、特定の英検級以上の取得を条件にしている場合があります。
例えば、英語入試の受験資格が英検2級以上と学校から指定されている場合には、出願までに英検2級・準1級・1級いずれかの級を取得している必要があります。
条件を満たしていないと英語入試が受験できませんので、受験資格の設定の有無については必ずチェックしましょう!
そのついでに、志望校に英検による優遇措置があるかどうかも合わせて見ておきます。
優遇の内容は点数の加点や英語試験免除など学校によっていろいろありますが、中学受験においてとても大きなメリットになります。
英検の目標級を設定する際に大切な情報なので、こちらもぜひ確認しておいてください。
英検による受験優遇措置についてはこちらの記事で詳しく解説しています。


目標とする英検の級を決める
志望校の
- 英語入試の難易度
- 英語入試の出願資格
- 英検による優遇措置
についての情報が入手できたら、目標にする英検級を決めます。
まず②英語入試に必要な出願資格が設定されている場合には、指定されている級以上の英検の級の取得は必須です。
出願時までに必ず合格して、合格証明書などの必要書類が提出できるように準備しておきましょう。
①の試験の難易度についても、志望校合格のためにはクリアしたいところです。
③については、英検による優遇措置を受けることができれば中学受験において確実に大きなアドバンテージになります。
他の受験科目がある場合にはそちらの勉強とのバランスもありますが、大きな目標として設定しても良いかと思います。
ただあまり遠すぎる目標だと、かえって子どものやる気を削いでしまうかもしれません。
お子さんとよく話し合って、頑張れば手が届く目標級を設定してくださいね。
中学受験の英語入試の勉強に英検を活用しよう
一般の受験塾では英語の入試対策はしてくれませんし、独学で学習するための中学受験向け英語教材も市販されてはいません。
そこで中学受験で英語入試を利用したい小学生受験生の強い味方になってくれるのが英検です。
英検はリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの基本4技能をバランスよく伸ばしてくれます。
中学受験の英語入試に向けて英語力を強化するのに最適な検定試験と言えます。
英検の目標級合格を目指して、英検の勉強をしっかりと進めていきましょう。
英検の勉強には自宅学習がおすすめ
入試科目が英語だけの場合には、英検の勉強を進めること=入試対策になります。
毎日やることをあらじめ決め、その計画をコツコツと確実にこなしていくのが大切です。
国語や算数などの他科目も受験に必要な場合には、いわゆる普通の受験勉強と英検の勉強を両立することになります。
その際に重要になってくるのは、他科目とのバランスと勉強の時間管理です。
国語や算数などの一般科目に関しては受験塾に通うことが多いと思います。
英検については、それに特化した英語塾もありますが、自宅での学習でも十分対応可能です。
時間を効率的に使うために、英検については家庭学習をおすすめします。
こちらの記事では中学受験と英検の勉強を両立するのに役立つアイデアを紹介しています。参考までにどうぞ。


目標の英検級はいつまでに取得する?
入試科目が英語だけなのか、他の科目もあるのかといったことや、英検による優遇の内容にもよるので、一概には言えません。
ただ出願直前まで英検の勉強を引っ張るのは、あまり現実的ではない気がします。
受験校の入試形式にあった勉強をする時間や、過去問を解く時間も必要になります。
英語以外の受験科目がある場合には、そちらとの兼ね合いもあります。
そういった事柄を考慮に入れると、6年生の夏休み前(従来型英検の場合には第1回)には目標級を取得しておけると良いのかなと思います。
入試科目が英語だけの場合や、両立する他の科目数が少ない場合、あと少しで目標の級に手が届きそうな場合には、秋ごろに行われる第2回検定まで頑張ってみても良いかもしれません。
いずれにせよ、早めの準備で安心して受験に臨めるようにするのがおすすめです。
英語入試の練習のために英検は従来型を受験しよう
英検の試験にはマークシートを使った従来型の英検と、パソコンで受験できる英検S-CBTがあります。
S-CBT型の英検は全国各地にあるテストセンターで受験します。
受験日の設定が多く、スピーキングの試験までその日に行うため、スケジュール調整がしやすいのが特徴です。
どちらのタイプで受験しても資格としては同等の扱いになることがほとんどですが、中学受験を控えている場合には、従来型での受験がおすすめです。
英検の筆記試験会場の張り詰めた雰囲気は中学受験の試験会場によく似ています。
級を進めて受験を重ねることで、試験会場の独特な雰囲気に慣れることができるのです。



雰囲気に慣れていれば受験当日も実力が発揮しやすくなりますね!
S-CBTであれば一日で終わる英検の試験が二日に分かれてしまうデメリットはありますが、受験本番の練習にもなる従来型の英検の受験をおすすめします。
志望校ごとの中学受験英語入試対策
英検の勉強は英語力を全体的に強化するのには適していますが、中学受験での英語入試に万能というわけではありません。
学校によっては英検にはない形式の問題が出題されます。
英語入試に自信を持って臨むために、英検ではカバーできない範囲の補い方について解説します。
志望校の入試問題傾向の確認
志望校の英語入試の難易度を確かめる際にチェックした過去問ですが、入試問題の傾向を確認するためにもやはり過去問を見るのが一番です。
過去問は市販の学校別の過去問題集に掲載されている場合には、数年分の傾向を簡単に確認することができます。
毎年同じような出題形式になっていることが多いですが、ある年度から急に形式が変わっていることがある(実際にありました)ので、最新のものを参照するようにしましょう。
また学校説明会では英語も含めた入試科目について有益な情報が得られる場合があります。
過去問やサンプル問題が配布されることもあるので、ぜひ機会を作って参加してください。
志望校が入試問題に関する説明会(入試説明会や入試傾向説明会など名称はさまざまです)を開催するのであれば、受験年度には必ず参加することをおすすめします。
学校が求める英語力や出題の意図、出題形式などについて、より具体的な情報を直接得ることができます。
出題形式に変更がある場合には、そこで詳しい説明が聞けるかもしれません。
疑問点についても、その場で先生に確認することができます。
受験当日に子どもが慌てることのないように、ここは親の方でしっかり準備してあげたいポイントになります。
英語の過去問入手方法
まずは市販されている学校別の過去問題集を見てみましょう。
数年分掲載されていますので、入試の傾向を把握するのに大変役立ちます。
しかし学校によっては市販の過去問題集に英語の問題が掲載されていないことがあります。
焦ってしまうかもしれませんが、その場合には次の方法で英語の過去問やサンプル問題が入手できるかもしれませんので、ぜひお試しください。
- 学校説明会や入試説明会
- 学園祭
- 通っている中学受験塾
- 英語入試専門塾
- 学校の公式ホームページ
①学校で開催される説明会や②学園祭で英語の問題を配布していることがあります。
配布がなかった場合でも、過去問について学校に問い合わせてみると役立つ情報が得られるかもしれません。
またお子さんが通っている③中学受験塾経由で過去問が手に入るかもしれません。
過去問以外についても有益な情報を先生がご存知の場合があるので、試しに先生に尋ねてみてるのもアリです。
④の英語入試専門塾は、主に帰国生入試をメインにしている塾になりますが、一般入試の英語についても多くの情報を持っています。
インターネットで検索するとたくさん出てきますので、問い合わせてみても良いかもしれません。
あと意外と見逃しがちですが、⑤学校の公式ホームページに過去問が掲載されていることがあります。
何度も見ているサイトだとは思いますが、もう一度新しい気持ちで見直してみましょう。
英検の学習でカバーできない範囲の勉強法と体験談
志望校の過去問をチェックしてみて、英検では出題されない形式の問題がある場合には、自分で対策をする必要があります。
具体的には、
- 英文の和訳
- 日本語の英訳
などは、英検の勉強ではカバーできない範囲になります。
この他にも英検にはみられないような形式の問題を出題する学校があります。
必要に応じてしっかり対策していきましょう。
勉強を始める時期としては、英検の目処がついた6年生の春頃〜を目安にするのがおすすめです。
夏休みくらいには過去問にトライできるよう、それまでに一通り終わらせるペースで頑張りましょう。
英検にはない出題形式を集中的に勉強するためには、高校・大学受験用の英語教材を使うのがおすすめです。
受験英語の教材は、「長文問題」、「整序問題」、「空所補充」、「英文読解」、「英作文」などのジャンルに分かれているものが多く出版されています。
シリーズによってはさらに細かくレベル別になっているものまであります。
そうした点で、受験英語の教材は中学受験で英検の不足部分を補うのにピッタリだと言えます。
こちらの教材は高校・大学受験用ですが、中学入試の英文和訳の練習にも役立つでしょう(英検3級くらいからの内容になります)。
うちの子どもが受験した学校の一つは難しめの整序問題が出題される学校だったので、大学受験用の教材で対策をしました。
この教材は中がレベル別の構成になっていたので、まずは過去問と比較。
さすがに一番難しいレベル(早慶レベル)までは必要なさそうだったので、それ以外の部分を集中してやり込みました。
中学受験なのに高校や大学受験の教材なんて…と思われるかもしれませんが、受験用の教材はどれも解説がしっかりしていて使いやすいのでおすすめです!
志望校の過去問は必須
受験校の過去問を解くことは、英語という科目に関わらず、中学受験の入試対策において絶対に必要です。
英検ではカバーできない範囲の勉強が一通り終わったあたり、6年生の夏休みが終わる前に一度はチャレンジしてみましょう。
過去問を解くことで実際の入試の感覚をつかむことができますし、時間配分についても事前の対策ができます。
英語入試の出題形式に慣れること、出題形式における自分の弱点をしっかり掴んでそれを克服することが合格への近道になります。
中学受験における英語入試(筆記試験)対策のまとめ
中学受験の英語入試の準備は計画的に進めることが肝心です。
志望校の入試科目の確認から始まり、問題レベルの分析、英検の活用、学校ごとの対策など、さまざまなステップがあります。
子どもの苦手部分を理解してそれを克服することが合格への道を開く鍵となります。
子ども自身が自分の成長を実感しながら英語力を高めていけるようにサポートしましょう。
以上、中学受験英語入試の徹底攻略、筆記試験編でした。
みなさんの参考になりましたら幸いです!